ロックンローラーは理屈の無い啓蒙主義者


Barbara Bonney Geoffrey Parsons "Auf dem Wasser zu singen" Franz Schubert


シュトゥルベルク作詞
  
 歌詞(ドイツ語)・日本語訳(意訳)


 Mitten im Schimmer der spiegelnden Wellen
 Gleitet,wie Schwäne,der wankende Kahn:
 Ach,auf der Freude sanftschimmernden Wellen
 Gleitet die Seele dahin wie der Kahn;
 Denn von dem Himmel herab auf die Wellen
 Tanzet das Abendrot rund um den Kahn.


波の上 きらめく光
 白鳥のように小舟は揺れ行く
喜びに波は穏やかにきらめき
私の心も小船に乗せて
波間に降り注ぐ天からの光
 船のまわりで夕陽は踊る


Über den Wipfeln des westlichen Haines
 Winket uns freundlich der rötliche Schein;
 Unter den Zweigen des östlichen Haines
 Säuselt der Kalmus im rötlichen Schein;
 Freude des Himmels und Ruhe des Haines
 Atmet die Seel im errötenden Schein.


西の木立の上から
夕陽が優しく微笑み
東の木立の下では
夕陽の中で葦がそよぐ
天の喜びと木立の静寂
 夕焼けに心安らぐ


Ach,es entschwindet mit tauigem Flügel
 Mir auf den wiegenden Wellen die Zeit;
 Morgen entschwinde mit schimmerndem Flügel
 Wieder wie gestern und heute die Zeit,
Bis ich auf höherem strahlend em Flügel
 Selber entschwinde der wechselnden Zeit.


露にぬれた翼 揺れる波 時は過ぎ行き
 きらめく翼 朝も過ぎ行く
昨日も今日も 時は去り行く
私もいつか輝く翼で舞い上がり
変わりゆく時へ己を消し去る時まで


 人の物言いには、啓蒙的と非啓蒙的なことの二種類があって啓蒙的なことはたいていが「コト」の解釈で非啓蒙的なことは「モノの描写」だろうな。ロックンローラー?ああそれは、啓蒙的に最たるもんだろ。理屈が無いだけだ。
  


シュトゥルベルクは疾風怒濤派の詩人とされている。


シュトゥルム・ウント・ドラング
Sturm und Drang


1770~80年頃,ドイツに興った若い世代による文学運動。「疾風怒濤」の意。呼称は F.M.クリンガーの戯曲 (1776) による。シェークスピア崇拝とルソーの影響のもと,ドイツ的に屈曲した啓蒙思想の悟性万能,合理主義,形式主義への抗議として興り,ヘルダー,クロプシュトック,J.G.ハーマンらを中心に,感情と内発的生命力を極度に強調する非合理主義を唱え,その後のドイツ文学をはじめ,イギリス,フランスのロマン主義文学にも大きな影響を与えた。
  
え~、理屈のない啓蒙主義と自然(モノ)描写の違いはこれを意識さえすれば誰でも先天的に直感できる。
  
どっちにしても、カッコよく気持ち良くなければ駄作になる。
そういう作品は哲学者にその精神性をサルベージしてもらうまでは駄作のままでいるしかない。
  
そうね。
シューベルトはとにかくカッコよく気持ち良く仕上げる天才だ。


話は変わるが、僕は現代詩を読みはするけどちっともカッコいいとも気持ちイイとも思わない。もちろん物によるけど付曲がないと切なくなる。まあ、そういいながらでも勝手に曲にしてるかもしれんけど。
どうせなら、「しっかりした枠の中できちんと」作って欲しい。これは理屈や啓蒙とは関係ない。

カシワですよ

鶏肉のことだが、専門的にはもっとあれこれ「かしわ」足るべく要件があるそうな。


そんなことはさておき、僕はカシワ特に足が大好き。これも専門的な言い回しがあろうけど、カシワ若しくは足とくれば我が家ではこれしかない。


お店はここ



解凍独特のグビグビなんか一度も感じたことない大真面目なお肉屋さん。


足は目方に応じて一本180円~250円ほど。これは安いそうだ。


今日は、俳句や短歌は無いのか?
食い過ぎでそれどころじゃない。

ガニュメド

迎春 って言っても春はまだまだ先であります。
 
でも、春といえば春なので・・・・・・



ゲーテの詩 フーゴヴォルフ付曲
  
ディースカウにゃ悪いけど、退屈な曲だ。
ゲーテは甘美な春を突き抜けて天上のゼウスを求めたガニュメドを描いたんだよ。
これじゃガニュメドは天上まで届かない。
  
シューベルトのガニュメドは綺麗に昇天したぞ。
 
で、シューベルトのガニュメドをどうぞ。
嗚呼!最高だ。
 

Barbara Bonney; "Ganymed"; Franz Schubert



Dietrich Fischer-Dieskau; "Ganymed "; Goethe-Lieder; Hugo Wolf